ユーザーが関与するソーシャルコンテンツとは 〜なぜそれにはまるのかを探る〜

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先日のブログ記事の中で、コンテンツマーケティングにおいて、大企業が作るべきコンテンツの一つは「消費者と共に作るコンテンツであり、参加型コンテンツ」な折り紙のようなコンテンツであると書きました。

・ブログ記事:大企業が作るべきコンテンツマーケティングの『コンテンツ』とは?

そう書いたものの、私自身そういったコンテンツを企画したわけでなく、仮説どまりで少々不安が残っていました。しかし先日、とある友人の実体験を通じて確信度が高まってきました。

その実体験とは何か、このリアルな心情をブログ記事に書こうと思います。

mixi × Nikeのソーシャルバナー広告事例

その実体験とは、昨年初夏に話題になったmixi × Nikeのソーシャルバナー広告です。

Nikeはもともと「NikeID」という、シューズのカラーリング等をユーザーの好みにカスタマイズできるウェブサービスを持っていて、それにmixiのソーシャルグラフを活用したキャンペーンです。

mixi_nike_socialad

その概要は様々なメディアに取り上げられていますので、そちらを参照頂くとして、

mixi × Nike ソーシャルバナーの広告効果速報、訪問者213万人、CTR10倍超に(In the looop)

mixiの「ソーシャルバナー広告」を導入したナイキのキャンペーンで213万人がサイト来訪(Markezine)

mixi、ナイキジャパンとのタイアップで新広告「ソーシャルバナー」の展開を開始(internet.com)

ミクシィが動いた これがソーシャル広告のチカラ【湯川】(Techwave)

そのキャンペーンにユーザーとして参加した私の友人の、気持ちの動きや、はまった理由を書いていきます。

(これら記事には、キャンペーン概要や広告効果は書かれていますが、そのユーザーの心情までは書かれていませんので)

私の友人は何かの折にこのキャンペーンを知り、物珍しさでなんとなくキャンペーンサイトを訪れました。

そして「へー、自分で作れるんだ」と思い、何となく作ってみたそうです。その中でカスタマイズシューズに対して「COOL!」の評価を複数得ると、キャンペーンに応募できることを知ります。

一つ作ったらもう一つ作りたくなり、そして更にもう一つ作ります。最後に作ったカスタマイズシューズは、遊び感覚でカラーリングをドラえもん風にし、シューズタイトル(名前)を「ドラえもん」と命名したとのこと。

遊び感覚だったものの、どうやらそこで友人の気持ちに変化があったようです。

「ドラえもん」と命名したことで、『なぜだか妙にそのカスタマイズシューズに愛着が湧いた』そうです。

自身が生み出した「ドラえもん」シューズ、なんとかして日の目を見せたいし、みんなにも知ってもらいたい。そう感じた友人は、マイミクに対して猛烈アピールを開始します。

この子を見て欲しい!、「COOL!」を得て応募までは至りたい!、あわよくば商品化されたい!

Nikeのキャンペーンサイトが、心情的にも『ユニークな自分コンテンツになった瞬間』です。

そこで友人が気づき、今振り返ると「小賢しいなあ」と感じたのが、マイミクのカスタマイズシューズが見れることです。

親であれば誰しも我が子が一番かわいいと思うのと同じように、友人は「この子は友達が作ったのより絶対いい!」(注:「この子」とは「ドラえもん」シューズです)と感じ、「ドラえもん」シューズがマイミクが作った他のカスタマイズシューズより「COOL!」が少ないことが『悔しくもあり、悲しくもあった』そうです。
マイミクが作ったシューズが広告として自分に表示されるため、どうしても目に留まってしまうんですね。

その後の友人の行動は、マイミクを超えた更なるアピールを行いました。
仕事でお付き合いのある方や、友人との飲みの場で「ドラえもん」シューズをアピールします。仲の良い友人には個別にメール連絡もしたそうです。
なんとかして我が子(「ドラえもん」シューズ)の評価を高めようとしました。

その友人は、mixiやNikeに加担しようなどという気持ちは一切ありません。しかし、『ユニークな自分コンテンツである「ドラえもん」シューズに愛着を感じ、自らアピールを繰り返し』ました。

もし、その「ドラえもん」シューズが、友人自身が作ったものでなかったら、そこまで周囲にアピールすることはないでしょう。自身がキャンペーンに関与し、愛着を感じたことで、友人は強力なバズ生成装置になりました。

そういったユーザーの総体としての結果が、通常の10倍を超えるCTRとなり、200万ユーザーを超えるサイト訪問となったのだと思います。

キャンペーンとコンテンツの違い

ソーシャルグラフを活用したキャンペーンとして、大いなる威力を見せつけたmixi × Nikeのソーシャルバナー広告。
キャンペーン事例としては話はここで終了しますが、ユーザーとしての私の友人の心情はここで終わりませんでした。

キャンペーン後、その友人がどういう気持ちになったか。一言で言うと「悲しかった」とのこと。

生み出して育てた我が子である「ドラえもん」シューズですが、キャンペーン終了とともに、その存在は消えてしまいました。『何とも言いがたい喪失感』があったようです。

友人はメディア領域で働いており、それがキャンペーンであることは百も承知です。
しかし、もしも期間限定のキャンペーンではなく、今でもコンテンツとして残っていたら何が起こっているでしょうか。

例えば、Pinterestのようなクリッピングサービスに残し、何かの折にNikeについて思い出すかもしれません。

コンテンツの残存期間は延びるでしょう。

誰かが偶然検索して見つけて、NikeIDを知るきっかけになったかもしれません。

検索によって新たなユーザーが増えるかもしれません。

偶然見つけたその人が面白いと感じ、TwitterやFacebookでつぶやくかもしれません。

コンテンツそのものは古くとも、その人にとっては新しいコンテンツです。

少なくとも、友人が私に「ドラえもん」シューズを語る際に、きっとそのページを見ながら話して、私がNikeIDをよりよく知るきっかけにはなりました。

(この内容はブログ記事になる、と思いながら友人の話を聞いていたためしっかり覚えていますが、通常だったら聞いただけでは忘れてしまい、ビジュアルに訴えるものがある方がより記憶に留まりやすいです。)

コンテンツとして残していたならば、キャンペーン期間後も何かしら細くて長いブランド体験が続いたものと思います。

もちろん内容によっては、たとえば著作権や契約の都合などにより、期間を限定せざるをえない事情もあるでしょう。

しかしコンテンツを残し、常時アクセス可能な状態にすることにより、かける投資に対するリターンは高まります。

この事例は、キャンペーン後に消えてしまった点はありますが、大企業がコンテンツマーケティングを行う際に作るべきコンテンツの、非常に良い例だと思います。
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