大規模サイトのロングテールSEOの方法と効果検証:ロングテールSEOは仕組みで狙う

Tweet about this on TwitterShare on FacebookGoogle+

ウェブサイト運営において、ロングテールSEOは重要な位置づけを占め、特に大規模サイトにおいてはロングテールSEOが、SEO効果の成否を分けるポイントと言っても過言ではありません。

このブログ記事では、特に大規模サイトにおけるロングテールSEO対策の方法をまとめます。

※大規模サイト/ロングテールSEOに限らない、一般的なSEO対策のやり方とそのSEOプロセスは、社内SEO担当者のためのインハウスSEO業務ガイドをご参照ください。
資料ダウンロード:http://pages.ginzametrics.com/ebook-inhouse-seo-process-guide/

ロングテールSEOはどのくらい重要なのか?

大規模サイトにおいて、ロングテールワードのSEOは非常に重要です。その重要さを説明するために、過去Wordtracker社が行った調査を紹介します。大規模サイトの例ではありませんが、ロングテールSEOの重要性がよくわかります。

この調査は、あるサイトの1ヶ月の自然検索流入の、キーワード数とサイト流入数をセグメント別に見たものです。そのサイトの自然検索の流入数は約95000件で、検索ワードの数は約45000ワードでした。

トップ10のキーワード(いわゆるビッグワード/ヘッドのワード)の流入数は9400件です。全体のたった0.02%のキーワードで、検索流入の10%を稼ぎます。

一方ロングテールワードを見てみると、1ワードあたり流入数が2件以上のキーワードは約8000ワード(45000件の20%未満)で、流入数がたった1件しかないキーワードが80%超を占めます。この80%超のキーワード数で、自然検索流入数の約40%を占めています。

流入数だけを見ると、ヘッドのワード(トップ10ワード)が流入数全体の10%を占め、流入数1件の超テールワードの合計が全体の40%を占めます。10%と40%、流入ボリュームで見て、テールワードの重要性が分かると思います。

ロングテールとスモールワードを分けて考える

ロングテールとスモールワードは混同されがちですが、大規模サイトの場合、ロングテールとスモールワードを別として考えることで対策が打ちやすくなります。ビッグワード〜スモールワードとロングテールのイメージは下記の図の通りです。

ロングテール
ビッグワード〜スモールワードとロングテールの概念図

スモールワードとロングテールを別として考える理由は、大規模サイトでは、ビッグワード〜スモールワードとロングテールでは、有効な対策が異なるためです。ビッグワード〜スモールワードは、対象ワードを明確に狙って施策を行います。一方、ロングテールは、どのワードを具体的に狙うかは明確にしない方法でSEO対策を行います。

以下でビッグワード〜スモールワードと、ロングテールのSEO対策をそれぞれ説明します。

ビッグワード〜スモールワードのSEO対策

まずビッグワード〜スモールワードSEOの方法を1.キーワードの洗い出し、2. 対策キーワードの選定、3.対応ページの把握、4.対策内容の決定とソース修正、5.効果検証、の5つに分けて説明します。その後、それをベースにロングテールSEOの方法を説明します(GinzaMetricsのご利用企業様がすぐに実施できるよう、GinzaMetricsでの実施方法も交えて説明します)。

1.キーワードの洗い出し

まずキーワードの洗い出しを行います。洗い出しが不十分な場合、注力するべきキーワードを見落とすことになりますので、意図的に広く洗い出します。下記のようなデータや情報に基づいて洗い出します。

  • アクセス解析/SearchConsoleデータ (自然検索のサイト流入実績のあるワード)
  • PPC広告データ
  • 過去PPC広告データ (現在はPPC広告を出稿していないワード)
  • 商品カテゴリ名、サブカテゴリ名、商品名
  • 事業上重要なキーワード
  • 事業上重要なキーワード × 地域などの掛け合わせ
  • 担当者の経験、直感、ユーザーが欲する情報
  • 社内で利用できるデータや情報
  • 競合サイトの情報
  • その他

キーワードの洗い出しについては、「SEOキーワード選定の方法」にも解説していますので、こちらも御覧ください。
http://www.ginzametrics.jp/blog/keyword-research-1

キーワードの洗い出しで洗い出すのはキーワードだけではありません。キーワードの裏側にある検索ユーザーのニーズも洗い出します。検索ユーザーは何が知りたくて検索しているのかを整理していきます。

例えば、掛け合わせワードに「人気」「ランキング」などが含まれていれば「人気商品が欲しい」、「無難なものを買っておきたい」などのニーズがあるかもしれません。「選び方」、「使い方」などの掛け合わせワードがあれば、初めて購入するような初心者が多い商品/サービスの可能性があります。

キーワード調査によって洗い出した「キーワード」は、主にビッグワード〜スモールワードのSEOに活用します。また、キーワードから整理した「ユーザーニーズ」はロングテールSEOに活用します。

2.対策キーワードの選定

大量に洗いだしたキーワードの全てを対策することはできませんので、下記のような基準で優先度を付けて絞ります。

  • 数値情報:検索ボリューム、順位、流入数、CVなど
  • SEO施策の工数:開発が必要か、ページはあるかなど
  • 競合サイトの強さ:上位ページに大規模サイトが多いかなど
  • 事業上の判断:自社の強みが活きる、利益率が高いなど
  • SEO担当者の判断:過去の経験上上手くいった施策など
  • 競合サイトとの比較:競合に勝つことが特別重要なワードなど

数値情報に関しては、Yahoo!のSSL化によりキーワード別の流入数、CV数などは分かりづらくなりましたが(not provided)、順位など、まだ取得できるデータはありますので、有効に活用します。Ginzametricsを使えば、数千ワード以上のキーワードの自社/競合の順位データやCTRなどが簡単に把握できるため、大規模サイトのSEO対策のキーワード選定では便利です。

この方法により、数百~数千ワードくらいにまでキーワードを絞り込むと、次以降のステップは実行可能だろうと思います。

キーワード順位、変動、CTRなどが一元的に把握できる
自社/競合順位、CTRなどキーワード関連指標が一元的に把握できる

3.対応ページの把握

対策するキーワードが決まれば、選定したキーワードで検索結果に表示されているページ、つまりSEOキーワードのランディングページを把握します。基本的には、1キーワードに対して1ページを調査して把握します。数百〜数千ワードに対するランディングページを探すのは、工数のかかる作業です。

Ginzametricsは、これを自動的に行います。登録キーワードで検索結果に出るページを自動的に収集し、当該ワードーページで紐付けて管理します。手作業で探す必要はありません。

キーワード別の最上位ページ
何千ものキーワードに対するランディングページを自動で収集

4.title、h、descriptionを中心とした対策の実施

大規模サイトの場合、まずはSEO上必須と言われるtitle、h1、h2、descriptionを中心に対策するのが良いと思います。数千ページを1つずつ細かく最適化していくことは現実的には難しいですが、優先度の高い箇所にフォーカスすればキーワードチューニングを行うことができると思います(大規模サイトでなければ、もちろん個別にコンテンツを最適化するべきです)。

Ginzametricsの場合、ページ単位で内部施策チェックを自動で行いますので、SEOに詳しくない方でも、何をどう修正すべきかが分かります。また当該ページがどういったキーワードでランキングしているかも一覧で確認することができますので、ターゲットにしているワード全体を把握した上での最適化施策を行う事ができます。

title、h1、h2、descriptionなどのSEOアドバイス
title、h1、h2、descriptionなどのSEO施策をアドバイス

ランクインキーワード全体を把握してページのチューニングが行える
ランクインしているワード全体を把握しながらページの最適化ができる

5.キーワード全体の順位改善を検証

ビッグワード〜スモールワードのSEO対策の効果検証の指標としては、キーワード/キーワードグループ別の順位/流入数/コンバージョン数が挙げられます。しかし、上述したようにキーワード別の流入数、コンバージョン数はnot providedにより見えづらくなり、季節的な影響も受けやすいため、まずは順位で効果検証するのが良いでしょう。

大規模サイトの場合、キーワード数が数千以上にもなるため、「ビッグワード」、「ミドルワード」、「スモールワード」など検索ボリュームで分類したキーワードグループや、商品/エリアなどのカテゴリ別でキーワードグループを作成し、キーワードグループ別の上位キーワードの割合や平均順位を確認することで改善傾向が分かりやすく把握できます。

Ginzametricsの場合、積み重ねグラフや自社/競合の平均順位がキーワードグループ別に簡単に把握できます。3位以上など上位キーワードの割合が増えているか、平均順位は伸びているかをチェックし、SEO対策の効果を可視化してくれます。

ダッシュボード画面
順位分布(上)と平均順位(下)のチャート。上位ワード(緑色)割合が増えているか、平均順位は上がっているかを確認

ロングテールのSEO対策

さて、ここからが、ロングテールSEOについての説明です。

ロングテールSEOは、1ヶ月に1回流入が獲得できるかどうか分からないぐらい検索回数の少ないワードを大量に束ねて大きなトラフィックを獲得する施策です。

ロングテールSEOでトラフィックに影響するレベルで成果を出すためには、対象ロングテールワードの数として、小規模なサイトでも数百〜数千ワードにはなります。大規模サイトとなると数万ワードは余裕で超えるでしょう。そんな大量のワードを1つ1つ選定して対策を打つことは現実的ではありません。

したがって、大規模サイトの場合、ビッグワード〜スモールワードとロングテールでは、SEO対策の方法を変える必要があります。

ロングテールSEOは「仕組み」で狙う

ビッグワード〜スモールワードは、キーワードを明確に狙ってSEO対策を行いますが、ロングテールSEOは、個別のワードは狙わずユーザーニーズをベースとした「仕組み」によって対策することが有効です。

キーワードの洗い出しで整理したように、ユーザーには多様なニーズがありますが、ある程度の粒度で分類することはできます。そのニーズが基点となり、想像もしないような多様なキーワードで検索しロングテールワードが生まれます。ロングテールSEOで大事な観点は、ロングテールワードのバリエーションは無限に広がりますが、ニーズは分類できる程度に一定数に分類できることです。

Googleはハミングバードなど、キーワードではなく、検索意図(インテント)とコンテンツのマッチングアルゴリズムを進化させてきました。結果、キーワードはマッチしていなくても検索意図(インテント)にマッチしていれば検索上位に表示されるケースが出てくるようになりました。

そこで、個別のキーワードを1個ずつ追うのではなく、その元になっているニーズに対して有用な情報をページ内に充実させることで、検索意図(インテント)とページ内のコンテンツをマッチさせ、ロングテールでの検索流入を狙います。これがロングテールSEOの基本的な考え方です。

とはいえ、大規模サイトの場合、膨大なページに1ページずつコンテンツを充実させていくことは、やはり現実的ではありません。したがって、自然に検索意図(インテント)にマッチしたコンテンツが組み込まれるような仕組みを取り入れることがロングテールSEOの具体的な方法になります。

ロングテールSEOの施策例

ニーズにマッチした情報が自然とコンテンツに組み込まれる仕組みとしては下記のようなものがあります。

1,ユーザーニーズにもとづいたテンプレート設計

ユーザーのニーズが反映されたテンプレートはロングテールSEOにとって有効です。商品/サービスごとにユーザーが検討上、必要とする検討項目は異なります。ユーザーのニーズにマッチした検討項目をテンプレートとして設置することで、自然とニーズにマッチしたページ/情報が蓄積されていきます。もちろん、項目内の情報も充実させられるようデータ登録にルールを設けることも有効な仕組みになります。

ノートPCの商品一覧画面
PC検討者に最適化された価格.comのノートPCの商品一覧画面
参照:価格.com:ノートPCの商品一覧画面

液晶テレビの商品一覧画面
液晶テレビ検討者に最適化された価格.comの液晶テレビの商品一覧画面
参照:価格.com:液晶テレビの商品一覧画面

※価格.comは対象商品に合わせて一覧ページの項目が選定されている。

2,レビューによるユーザー視点の情報蓄積

レビューは、それ自体がユーザー視点なコンテンツであるため、ニーズを捉えたコンテンツをページ内に取り込むに有効な仕掛けです。

EC等の場合、商品やサービスのレビューには、スペック情報には表れない利用者/購入者からの各商品に対する良かった点、悪かった点が自然に蓄積していきます。これらは、検討中の検索ユーザーのニーズや関心とマッチしやすいため、ロングテールSEO対策として有効に機能します。レビューを集めることは簡単ではありませんが、レビューの設置や投稿増加施策は、検討する価値のある施策です。

Amazonの商品レビュー
多くのレビューが集まるAmazonの商品ページ
参照:Amazon:商品詳細ページ

レビューはECサイト以外でも有効です。例えば記事コンテンツに取り込むことで、コンテンツのオリジナル性の確保に加え、流入キーワードのバリエーション増加にも役立ちます。

記事内のレビュー/口コミ情報
記事内にレビュー情報を含めることで、オリジナル性を高め/流入キーワードバリエーションを広げる
参照:みんなのウェディング:みんなの結婚塾

3,専門家による専門知識の蓄積

内容が専門的な場合は、ユーザーの検索キーワードにも専門的なものが含まれるようになり、検索結果として求める情報も、素人の経験談などよりも専門家の意見になるでしょう。このような場合、専門家の意見をコンテンツに取り込む仕組みを作っておくことで、有効なロングテールSEO対策になります。

医師、弁護士、会計士など以外にも、◯◯アドバイザーや◯◯プランナーなど、ニッチながらも、その道に精通した専門家がいる分野があります。また、社内にも現場情報に精通したメンバーや、研究開発部門などにナレッジが蓄積していることもあるでしょう。特化したテーマのウェブサイトを運営している場合は、こうした専門家や詳しい人の知識やノウハウ情報が集められないか検討してみるべきでしょう。

弁護士の回答が記事内に入る
法律関係の質問に対しての弁護士の専門的な回答が得られるQAコンテンツ。専門用語が自然に入るコンテンツ。
参照:弁護士ドットコム:弁護士ドットコムライフ

ロングテールSEOについての3つの施策例を紹介しました。大規模サイトのロングテールSEOで基本的な考え方は、個別のキーワードではなく、いくつかに分類したユーザーニーズや検索意図(インテント)に対応したコンテンツが自動的に組み込まれていく仕組みを作ることです。ビッグワード〜スモールワードのSEO対策との違いを理解して取り組みましょう。

ロングテールSEOの効果検証

ロングテールSEOの効果検証指標は、対象ページ全体の検索流入数が良いと思います。SearchConsoleのKWバリエーションがどれだけ増えたかをチェックする方法も考えられますが、SearchConsoleが、APIを使っても最大で5,000キーワードまでしか現状取得できないようですので、大規模サイトのロングテールSEOの効果を測るには不完全だと思います。

ロングテールSEOの施策を組み込んだディレクトリやテンプレート全体でどれだけ検索流入が増えたかを見るのが良いと思います。

ロングテールSEO対策のまとめ

冒頭述べたように大規模サイトにとってロングテールSEOは非常に重要です。ロングテールはスモールワードと混同されることがありますが、ビッグワード〜スモールワードのSEO対策と、ロングテールのSEO対策は異なります。その点を明示して、ロングテールSEO対策の方法をまとめました。重要な点は下記になります。

  • 大規模サイトの流入増加施策においてロングテールSEOは非常に重要。
  • 大規模サイトの場合、ビッグワード〜スモールワードのSEO対策とロングテールのSEO対策は別の施策として取り組むべき。
  • ビッグワード〜スモールワードはキーワード選定にもとづいたtitle、meta description、h1/h2タグ修正中心の施策を行い、効果検証はキーワードグループ別の順位分布や平均順位を見る。
  • ロングテールSEOは、ユーザーニーズにもとづいたコンテンツが、各ページに自動的に組み込まれる仕掛けで対策し、効果検証は、対策ページ全体の検索流入数でチェックする。

SEOツールGinzaMetricsの無料トライアル

GinzaMetricsはロングテールSEOのモニタリングが得意です。GinzaMetricsは14日間無料トライアルを提供しております。ぜひトライアルページよりお申込/ご利用ください。(タグ設置不要。画面から申込だけで、トライアル導入に5分もかかりません)。

SEOツールGinzaMetrics無料トライアル

インハウスSEOのやり方が分かるガイド

キーワード調査/選定から効果検証まで、インハウスSEOの業務の流れを解説した業務ガイドです。「これからSEOの業務フローを構築したい」、「SEOの成果を出すために業務フローから見直したい」といった方は、ご参考にして下さい。

GinzaMetrics Facebookページ

コンテンツマーケティング&SEOで成果を出すための正しいアクションを起こせるよう、役立つ情報を随時発信しています。Facebookページにフォローをして頂ければ簡単に情報が受け取れます。フォローをするには、「いいね」をクリック。

《当ブログ記事に関連するブログカテゴリ目次》
SEOキーワード選定/調査の方法。競合サイトに勝つためのキーワードの洗い出し

Tweet about this on TwitterShare on FacebookGoogle+
Categories: SEO.