KitchMeのGoogleGlass(グーグルグラス)アプリに見る、サーチとコンテンツの未来とマーケターが対応すべきこと

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KitchMeというアメリカのレシピサイトが、GoogleGlass用のアプリを提供しています。

このアプリが提供することは、サーチ・コンテンツマーケティング関連の来るべき未来の一つのヒントではないかと思い、このアプリから推測するマーケターが対応すべきことをまとめます。

このブログポストの内容は、私の推測と妄想が中心になりますので、この領域に詳しい方は是非ご指摘やご意見を頂ければ幸いです。

GoogleGlass用のKitchMeアプリが出来ること

iPad mini入手後、私もまれにクックパッドを見ながら料理をすることがある(mac book airではつらかった)のですが、デバイスの性質上の使いづらさを感じたことがありました。(クックパッドは、アプリではなくWebページの方を使ってます)

例えば、料理中にレシピを見るときは画面に触る前に手を洗ってふく必要があったり、料理をしていると画面が消えているのでスクリーンロックの解除が必要だったり、5分とか時間を数える時に別の時計を見たりと。

もちろんPCと比べると、iPadの方が格段にキッチンで使いやすく、クックパッド自体はかなり秀逸なのですが、それでも料理をする導線以外の動きが必要だなあとは感じていました。
(私が料理が上手でなく、頻繁にクックパッド画面を見る必要があるため、使いづらさ感に拍車がかかったのは認めなければなりませんが。)

それに対して、GoogleGlass用のKitchMeアプリ。

Googleglassアプリ

オタマとGoogleGlassのアンバランスさに粋を感じますが、この画像の様子が、まさにGoogleGlass用のKitchMeアプリが出来ること。

・得られる情報はレシピ情報。もちろん検索できる。
・レシピを見るために、料理の手を止める必要はない。
・声でナビゲーションするので、手で触る必要がない。
・レシピの内容は音声で説明されるため、耳で情報取得できる(目は料理に集中したまま)。
・WebサイトからGoogleGlassアプリに、レシピを送れる。
・レシピを見て、不足材料はショッピングカートに入れられる。
・クーポンを使って食材を購入できる。

※現時点でのGoogleGlassアプリではできない(Webサイトでは出来る)ものも書いています。

何を作るか考える、冷蔵庫の食材を確認する、買い物する、料理をする、といったcookingを中心としたユーザー行動を、シームレスに支援するアプリと言えると思います。

ベジータのスカウターに見るGoogleGlass用のアプリ

GoogleGlass用のKitchMeアプリで出来ることは、Webサイトのレシピサイトが、GoogleGlassでも見れてちょっと便利になっただけ、と思えるかもしれません。

ただ個人的には相当画期的なことだと思い、ベジータのスカウターを例に説明します。

グーグルグラスアプリ
ベジータのスカウターはこれです。(勝手に載せてすみません。ご容赦を。)

ベジータは悟空らと戦う時に、このスカウターで相手の戦闘能力を調べます。
このスカウターは、基本的には戦闘中に使われました。

妄想になりますが、もしこのスカウターが、PCやスマホでないと見れなかったとしたら、どうなるでしょう?

多分、夜寝る前にゆっくり予習を兼ねて戦う相手について調べたり、電車が来るまでの暇な時間に戦闘能力を調べることは出来ますが、
戦う相手が目の前にいたら、PCやスマホでは使い物にならないと思います。

つまりベジータのスカウターは、Glass型であって初めて意味を成すものだと言えます。

GoogleGlass用のKitchMeアプリに見る、未来のマーケに必要とされること予測

Glass型であって初めて意味を成すベジータのスカウター、つまりGoogleGlass用のアプリの登場は、次のポイントについての意味合いを強めるものではないかと仮説立てています。

・人間の能力のエンパワーメント
・ユーティリティとしてのコンテンツ
・両手を使えることの意義
・あの人の生活のどこの一部になるか

それぞれ掘り下げて説明します。

人間の能力のエンパワーメント

まず、人間の能力をいかにエンパワーできるか。
言い換えれば、人間のあるシーンにおけるある能力を補強、支援、伸張できること、が大事になると思います。

例えば電動自転車は、自転車で前に進む能力を、電動の力でエンパワーしたものと言えます。

人間の能力のエンパワーメント

例えばメガネは、何かを見る能力を、レンズの力でエンパワーしたものと言えます。

人間の能力のエンパワーメント

この2つは、いずれも人間のフィジカルのな能力をエンパワーする商品と言え、フィジカルな面を支援するものは、色々と存在していると思います。

一方、GoogleGlass用のアプリが示唆するのは、人間のフィジカル領域以外の能力のエンパワーメント、例えばナレッジ面、スキル面、メンタル面、五感以外の点などのエンパワーではないかと思います。

例えば、現在の文脈における ”コンテンツマーケティング” は、ある部分においてはユーザーの役に立つといった観点で、ユーザーをエンパワーする面を持ち得ると思いますが、
その使用シチュエーションとUIが変わる部分で、既存の形からの発展が必要とされると思います。

ユーティリティとしてのコンテンツ

ガラケーが隆盛を極めた最後の頃(スマホの勃興期)、ガラケーの様々なノウハウや成功失敗事例などを経て、”ユーティリティ” というキーワードがありました。

当時も、ケータイはは24時間365日30センチメディアと言われ、そのユーザーとの近さ故の難しさから様々な試行錯誤が繰り返されました。
“ブランド”、”エンゲージメント” といった宣伝広告系の方を中心に今でもよく使われるキーワードの中で、少々異彩を放ったキーワードが”ユーティリティ”です。

ユーティリティ。つまりユーザーにとっての便利ツール。

見た目のデザインでもなく、一瞬バズっては消えゆくキャンペーンでもなく、そのユーザーの日常生活の一部の中で必要とされるツール。例えば乗り換え案内とか、旅行のプラン検討とか。

24時間365日30センチの中の、毎週平日の通勤中のこの10分、毎週の日曜のこの1時間。
そこで必ず必要とされるユーティリティ発想は、意味を増すように思います。

参考1:「ブカテン×魔法のiらんど=中高生モバイル・エンゲージメント
参考2:「打ち上げ花火のようなプロモーションとは一味違う大塚製薬「ブカツの天使」の狙いとは?

両手を使えることの意義

GoogleGlassがPCやスマホと違うことは、別のことに両手を使えること。

他のことをしている、例えば料理中、ランニング中、昆虫採集中、ギターを引いている最中、ろくろを回している、プラモデルを作っている最中に、
その両手と意識は料理や昆虫採集をしたままで、インターネット経由で情報を取得、利用できることはこれまでありませんでした。

昨今O2Oが云々と言われますが、どちらからどちらというものではなく、リアルとバーチャルのオーバーラップ。

両手を使えることにより、ランニング前でも、ランニング後でもなく、”ランニング中”という利用シーンを前提とした、情報やコンテンツ作りが出来るようになります。

テレビを見ながらスマホするといった、ながら視聴レベルではなく、日々の個々の消費者の、普段の活動の中に入り込めるきっかけが生まれます。

あの人の生活のどこの一部になるか

人は誰しも自分の活動と人生が中心。

企業の活動やメッセージの何かを自分”毎”のように共感(錯覚?)して感じてもらうストーリー型のアプローチの努力はもちろん続きつつも、
“そもそも自分のこと”である、各個々人の日常生活のどの部分にどう一部化してもらうか、どう人間能力のエンパワー要素を個々人の生活にビルドインしてもらうか、といった点はポイントになるのではないでしょうか。

ある企業のブランドストーリーは、そこに勤める従業員には大いなる意味を持ちますし、その企業の商品を保有/利用する人にとっては自身の意思決定の正当性の追認も大きな意味だと思いますが、一般の人にとって、例えばこの文章を書く私にとっても、この文章を読むあなたにとっても、語弊を恐れず言えば、どうでもいいことの方が多いですからね。(最近だとアップル等はその例外ですね)

必要とされるのは新事業/新サービス開発力

以下のポイントが、将来のマーケティングにおいて重要となると仮定するならば、マーケターがすべきであり、求められるスキルや態度は何でしょうか?

・人間の能力のエンパワーメント
・ユーティリティとしてのコンテンツ
・両手を使えることの意義
・あの人の生活のどこの一部になるか

それは、デジタルの基本的な知見はある中での、新事業開発力であり、新サービス開発力であると思います。

残念ながら、既存のデジタルマーケティング関連の知見や企画/実行スキルでは、対応は困難だろうと思います。

既存のデジタルマーケティングに関わる方の多くは、ウェブマーケティング関連であったり、ウェブビジネスの運用に関連する業務のはずです。
そこでは、ROIやCVRの改善、ユーザーの心をふるわせるためのコミュニケーションについて日々試行錯誤されると思いますが、そもそも企業が提供する ”ユーザーベネフィット”は与件であり、前提として存在するものとみなされているものと思います。

上述のポイントを加味して作るべきものは、一言で言えば新しいユーザーベネフィット。

「新しくユーザーベネフィットを作ること」と、「ユーザーベネフィットが存在することを与件として他の業務を行うこと」は、全く異なるスキルや態度が求められます。

新事業/新サービス開発の経験のないマーケターはどうするか?

とはいえ、マーケターの中で、新事業/新サービス開発を経験したことある人は多くはないと思います。
ではどうするか?、という部分、私が考える解決方向性は次の2つです。

おじさんの15年前の経験を引き出す

インターネットが商用利用されはじめた頃、インターネット利用を模索する現場は相当クリエイティブだったと聞きます。
(ちなみにYahoo Japanが出来たのは17年前、楽天は16年前。
Googleがアメリカで出来たのが15年前、ザッカーバーグは中学生。)

インターネットをビジネスにどう活用できるか?

物流に活用して中抜きや配送の最適化に活かせるか?、世界各地に散らばるローカル商品開発チームの知見をグローバルにシェアするために役立つか?、インターネットで土地が売れるか?。
色々な業務ファンクションでゼロベースで検討と試行錯誤がそこかしこで行われたと聞きます。

結果として、マーケティングコミュニケーションの領域でインターネットとデジタルの活用が進んでいますが、今のデジタルマーケの基盤を作ったのは、当時20代で血気盛んで好奇心にあふれていた、今のおじさん。

今のおじさんは、立場やご事情があるでしょうし、何よりもう徹夜は出来ませんので、現場の最前線で新しいユーザーベネフィットを創る役回りの中心を担うのは難しい場合が多いと思いますが、
血気盛んで好奇心旺盛な、デジタルネイティブな今の20代マーケターが中心となり、おじさんの15年前の経験を引き出すやり方は、現実解の一つではと思います。

残念ながらおじさんと馬が合わない場合は、1995年-2000年くらいに出版されたeビジネスに関する翻訳書籍を読むという方法もあります。

昨今のスタートアップ界隈の方法論やノウハウを盗む

ウェブ上でシェアされる読み物系記事は、やはりシェアされるに値する内容を含む場合が多いと思いますが、
シェアされているけど個人的にピンと来なかったものの一つが「「広告」の終焉:AKQAレイ・イナモトが考える「新時代を生き抜くための4つのアイデア」」です。
(同じ人の、1年前のこれ「レイ・イナモト:「広告の未来は広告ではない」」も相当バズってました。)

シェアされているけど個人的にピンと来ない理由はシンプルで、その内容は私にとってごく普通な内容だったからです。

「アイデアのスケールが、媒体露出によって測られる時代は終わった。新時代における基準とは、永続性、志(こころざし)、そして社会に与えるインパクトである。」
「高級アパレルブランドEverlaneが新しいのは、仲卸業者を省いて流通コストを大幅に削減することで、問題を隠すのではなく、解決したからだ。」
「クリエイティヴィティとイノヴェイションとは、明らかな問題に「思いもよらない解決策」を見つけるか、または「思いもよらない問題」を見つけて明らかな解決策を提示することである。」
「大切なのは、「キャンペーン」ではなく「プログラム」なんです。」
「メディアではなく、プロダクトが重要」

例えば記事中にあるこういうことは、普通なんです。
なぜ普通か考えてみると、スタートアップな環境に身を置いているからです。きちんと伸びているスタートアップは、問題を見つけているし、問題を解決しようとします。先の記事の内容は、いいね!と思う内容ではなく、ごく普段の日常。

この私の感覚が妥当ならば、昨今のスタートアップの事業立ち上げに関する方法論やノウハウは、マーケターにとって有用だろうと思います。
エリックリースのリーンスタートアップなどは、実務書として役立つと思います。

まとめ

KitchMeのGoogleGlassアプリから色々と妄想してみました。

GoogleGlassも、井口さん率いるTherepathyも、来るべき未来とした楽しみですね。

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