サイト/コンテンツ制作時のSEOのキーワード選定〜キーワードの絞り込みと優先度付け〜

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キーワード選定におけるキーワードの絞り込みと優先度付けの方法を解説します。

前回は、サイト/コンテンツの制作/リニューアル時におけるSEOでのキーワード選定の作業の中で、キーワードの洗い出し方と分類方法を紹介しました。
サイト/コンテンツ制作時でのSEOのキーワード選定〜キーワードの洗い出しと分類〜

SEOにおけるキーワードの絞り込みと優先度付けとは、キーワードの洗い出しと分類により、ユーザーの検索意図をしっかりと踏まえたサイトやコンテンツの全体像が整理した後、どのキーワード(ユーザー)に重点を置くかを決める作業です。

今回は、最小限の工数で最大限の効果を獲得するために、絞り込み条件を適切に設定し、キーワードに優先度を付ける方法を紹介します。

キーワードの絞り込みは絞り込み条件の設定が重要

キーワードを絞り込む目的は、最小限の工数で成果を最大化するためです。

キーワードの洗い出しを、ユーザー調査をしっかりと行った上で実施した場合、工数が無限に使えるのであれば、洗い出しで抽出された全てのキーワードを狙いたいというのが本音でしょう。各キーワードに対してしっかり回答(コンテンツ)を用意して、ユーザーにアプローチしたいはずです。

しかし、全てのキーワードに対してしっかりと回答できるコンテンツを用意することは、予算や工数的に難しいでしょう。そこで、優先度の高いキーワードに絞り込みます。

絞り込む際には、絞り込み方を決める必要があります。

ウェブサイトのゴールに近いコンテンツは、優先度が高いかと思います。また、検索ボリュームが多いようなキーワードも、優先度が高いでしょう。強力なサイトが独占しているようなキーワードは避けたほうが良いかもしれません。コンテンツ制作工数も考えないといけないでしょう。

このように絞り込みには色々な観点がありますので、膨大にあるキーワードを1個ずつ、優先度付けしていては大変です。

そこで、大量のキーワードから優先するキーワードを絞り込むには、絞り込む条件をまず確定させ、更に絞り込み条件自体の優先度付けが必要になります。優先度付けで主に使われる条件は下記のようなものです。

  1. 数値情報
  2. SEO施策のための工数
  3. SEOの難易度
  4. 事業上の判断
  5. SEO担当者としての判断
  6. 競合サイトとの比較

まず、これら絞り込み条件のうち、どの条件を使うのかを決め、各条件をそれぞれどれぐらい優先するのかを決めましょう。そして、各キーワードやキーワードグループを各条件で評価していきます。

絞り込み条件にもとづいてキーワードに優先度を付ける
絞り込み条件にもとづいてキーワードに優先度を付ける

これら条件のどれを重視するかは、ウェブサイトの目的、かけられる予算や工数、過去のSEO取り組み度合い、SEO方向性などにより異なります。

キーワードの絞り込み条件とその使い方

優先度付でよく使われる6つの絞り込み条件について、それぞれ説明します。

1.数値情報

絞り込みと優先度付けの条件に用いる数値情報は次のようなものがあります。

Ⅰ.対象キーワードの市場における検索数
Ⅱ.キーワード順位
Ⅲ.自サイトへの流入数
Ⅳ.コンバージョン数/率、直帰率

以下で、それぞれの活用方法を紹介します。

Ⅰ.対象キーワードの市場における検索数

一般的には、市場検索数が多いワードが重視されますが、次のようなメリット、デメリットがあります。

 メリット:上位表示されれば、自サイトへの多くの流入が期待できる。
 デメリット:競合は多く、上位表示はより困難。

検索ボリュームは、Googleのキーワードプランナーを使って調べることが多いですが、トレンドワードを調べる場合は、対象期間を12ヶ月平均などにせず、対象期間をそのキーワードを主に検索される期間で調べましょう。

また、新しいキーワードの場合は、検索ボリュームが数値として反映されるまで時間がかかるため、Googleトレンドを使って他のキーワードと比較して大小を判断する方法もあります。

Ⅱ.キーワード順位

既にサイト/コンテンツを運営している場合は、そのサイト/コンテンツの順位も優先度付けに使えます。

既に上位表示しているキーワードは、十分ユーザーにアプローチできているため、新しいコンテンツで狙ったり、既存コンテンツを改修する際の優先度が低くなるでしょう。一方、順位が良くても流入数が少ない、コンバージョン数が少ないなど、次のⅢ、Ⅳで紹介するアクセス解析系のデータでパフォーマンスが悪い場合は、既存サイト/コンテンツを改修する必要がありそうです。

また、既存サイト/コンテンツの検索順位が低いキーワードは、現在のサイトで取れていないわけですから、優先度が高いでしょう。

Ⅲ.自サイトへの流入数

Ⅳ.コンバージョン数/率、直帰率

Google、Yahoo!のSSL化でキーワード別の自然検索流入データが取得できなくなったため、ここで取り上げているのは、データを取得できていた時代のキーワード別のアクセス解析のデータと、リスティング広告経由のアクセス解析のデータです。

自然検索経由でのサイト流入数が、既存のサイト/コンテンツで十分取れているキーワードであれば、新しくサイトやコンテンツを作成/リニューアルする優先度が下がるでしょう。一方、リスティング広告経由でのサイト流入数が多い場合は、それをSEOで補えるということで優先度が高くなることもあるでしょう。

コンバージョン数/率、直帰率などの流入後の実績が良いキーワードは、サイトとの相性が良いため、優先度が高くなります。コンバージョンに導けるコンテンツを特定して、そこに流し込むコンテンツを用意すると良いかと思います。

SSLの影響を受ける前のアクセス解析のキーワードデータがない場合は、テスト的にPPC広告を出稿し、数値を取得するのも一つの方法です。

【補足】
数値情報は有用な判断材料となる一方で、数値の限界もあります。次のような限界や注意点を念頭に置いた上で数値情報を利用してください。

  • できるだけ同じ条件で比較する
  • キーワードの数値上の優劣は必ずしも同じ条件で比較した結果ではありません。例えば、直帰率が高いというのが、キーワードと商品相性が悪いのが原因なのか、ページのUIが不適切なため直帰率が高いのか、マッチするページが存在しないことが原因なのかは、そのキーワードで検索したユーザーが着地したページに大きく依存します。一つの指標の大小を比べる場合、対象ページができるだけ同じ種類のページになるように比較してください。

  • 存在しない/取得に手間がかかるデータもある
  • 例えば検索ボリュームなどは推計値ですし、流入実績のないキーワードは直帰率やコンバージョン率がわかりません。できるだけデータを揃えてから判断したい気持ちはわかりますが、データ収集に多くの時間がかかってしまっては本末転倒です。必要以上の手間をかけずに取得できるデータを利用するのが現実的です。

2.SEO施策のための工数

施策のための工数は、Ⅰ.キーワードにマッチするページがある場合と、Ⅱ.マッチするページがない場合、で大きく分かれます。当然ながら、工数が少なくて済むキーワードのほうが優先度が高いです。

Ⅰ.マッチするページがある場合

すでに既存サイト/コンテンツ内にキーワードにマッチするページがある場合、コンテンツの微修正で改善できる、あるいは修正しなくて良いことがあります。

Ⅱ.マッチするページがない場合

当該キーワードに対して既存サイト/コンテンツにマッチするページがない場合は、ページを作成する必要があります。既存コンテンツの修正よりも時間がかかることが多いでしょう。

3.SEOの難易度

SEOの難易度も絞り込み条件に影響します。

検索結果上位は大手サイトばかりなど、他社との競争が激しいキーワードは、上位表示させるのが困難でROIが悪くなりますので、優先度が下がります。

また、キーワードとページには相性もあります。インフォメーショナルクエリ(情報を探すユーザーが使うキーワード)、トランザクショナルクエリ(もの/サービスを購入、予約したい人が使うキーワード)など、キーワードの種類によって、ユーザーが求めるコンテンツが異なるため、例えば、ECサイトの商品ページでインフォメーショナルクエリである「テレビ 使い方」などのキーワードは、上位表示の難易度が高くなります。

ただし、上位サイトがユーザーに対して満たせていないニーズがあり、自社が対応できるなら、チャンスはあります。したがって、難易度が高いからといって全て諦める必要はなく、難易度以外の理由で優先度が高いのであれば、チャンスがないかを調べてみてください。

ちなみに、GinzaMetricsでは、コンペティターディスカバリーという機能で、キーワードグループごとの上位サイト/コンテンツを調べる事ができます。コンペティターディスカバリーを使えば、効率的に検索上位表示の難易度の調査を進めることができます。

コンペティターディスカバリーによる競合サイト調査
コンペティターディスカバリーによる競合サイト調査

4.事業上の判断

ある特定のキーワードでは競合よりも営業的な観点で上位に表示しておきたい、この商材は利益率が良い/注力商材である、この領域のユーザーのシェアが今重要だなど、ウェブ/コンテンツ制作やSEO対策とは別で、事業上の優先度があります。

このような事業上の優先事項は、SEOやウェブサイト/コンテンツ制作の都合よりも優先させることが多いでしょう。一方、ウェブサイト/コンテンツの目的とあまりにそぐわない場合は、社内で調整を図る必要もあります。

5.SEO担当者としての判断や経験

経験のあるSEO担当者がいる場合は、過去の経験も重要な優先度を決める条件です。

SEOでは、実施すれば恐らく成果が出るだろうという施策はありますが、実施したからといって、いつまでにどれだけ成果が出るかは、やってみなければ分からない面もあります。そんな中、SEO担当者が過去に行った施策の成功/失敗や非常に貴重な情報です。

過去の成功パターンに則った施策の優先度は高まり、反する施策の優先度は低くなります。経験のあるSEO担当者が社内にいない場合も、SEOコンサルタントや知人などに声を掛けて、アドバイスを求めてみると良いかと思います。

6.競合サイトとの比較

業界/会社によっては、特定のキーワードが競合サイトより上位表示することが極めて重要な場合があります。「4.事業上の判断」同様、ウェブサイト/コンテンツ制作やSEO単体の都合よりも優先させるべき場合もあります。

「キーワードの絞り込みと優先度付け」の際の留意事項

キーワードの絞り込み時に優先度付けする際、次の点に留意する必要があります。

  • 優先度は、今期はまずこの200ワード、翌期は他の200ワードなどと、時間軸に分けて優先付けを行うこともできます。
  • 優先度付けをするとは、言い換えれば優先度の低い多くのキーワードを決める作業です。
  • 優先度付けは、自社内の他のサイト/コンテンツとカニバってしまわないよう、他サイト/コンテンツの担当とも共有しましょう。
  • 絞り込み条件に基づいた優先度が低くても、サイトとして必要なコンテンツは当然ながら、作成してください。

まとめ

キーワード選定におけるキーワードの絞り込みと優先度付けの方法について紹介しました。せっかくユーザー調査までして収集したキーワードを絞り込む(捨てる)のは、予算や工数に制約のある中で、最大限の成果を出すためです。

限られた工数の中で、成果を出すには、作り込む/運用するページをビジネスにつながるページに限定して、そのページに注力することが重要です。

全てのキーワードを狙いたくなる気持ちを抑えて、今回紹介したような絞り込み条件を設定し、本当に注力するキーワード(ユーザー、ページ)に絞り込んでください。そうして絞り込まれた選りすぐりの優先度の高いキーワード(ユーザー、ページ)に対して、全力でサイト運営をして、大きな成果を獲得してください。

キーワード選定が完了し、サイト/コンテンツの制作やリニューアルが開始されると、SEOのモニタリングが始まります。SEOでモニタリングするべきキーワードの選び方については、下記の記事で紹介しています。こちらもご覧いただけたらと思います。
参考:SEOツールでモニタリングするキーワードの選び方

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補足

今回の内容は、当社作成の「社内SEO担当者のためのインハウスSEOガイド(全82ページ)」から6ページ分の内容を抜粋/加工したものです。

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